本の知識や知恵を効率よく自分の能力にする学習方法

これまでに読書に関する記事をいくつか書いたのですが、書いていなかったポイントを加えてまとめてみました。

速く読むよりも、必要とする本を選ぶ能力を高める

以前、「速読がダメな理由とEvernoteを活用したクラウドリーディング」という記事で、速読がダメな理由について書きました。

速読そのものがダメというわけではなく、訓練してまで速読を習得することや速読を前提として本を読むことに意味がないと考えており、最近の「速読を万能スキルのように紹介してマネタイズする速読商法」に強く疑問を感じています。

小説を速読とかは、クラシック音楽を1.3倍速で再生するのがライフハックとか言ってしまうほどバカバカしいことなので、まあ速読というのはビジネス書や専門書が対象になると思います。

ただ、小説のように他人の感性にふれるモノはたくさん読んだほうがいいですが、ビジネス本のように他人の知識や知恵にふれるモノをただ多読するのは非効率でしかありません。

読んだ冊数が多いだけの読書に意味はありません。駄本を何冊読むよりも、良書一冊の方が役に立ちます。

速く読むよりも、必要とする本を選ぶ能力の方が遥かに重要なのです。

本の効率的な選び方については、以前「本を選ぶ」という記事にまとめていますので、そちらを参考にしてください。

いいと思ったところを書き抜く

ただ本を読むだけでは、その知識や知恵はあまり自分の中に定着しませんし、いざ必要になったときにその情報を効率よく引き出すことができません。

そのため本の情報を自分のナレッジとして形成していく必要があるのですが、その第一段階として、まず読んだ本のいいと思ったところをノートに手書きでもEvernoteでもいいので、書き抜いていきます。

Evernoteを使った方法は「Evernoteを読書に活用する」という記事で書きましたので参考にしてください。

ノートに書き抜く場合は、ノートを開いて左側のページに書き抜き、右側は空けておきます。右側は後で書き抜いた内容の整理に使ってください。

書き抜いた情報を分解して、テーマ別にナレッジを形成する

ここまでは結構やっている方も多いと思いますが、多くの人が本一冊の要点をまとめただけで終わっています。これはかなりもったいないです。

本の情報を自分のナレッジとして形成するには、書き抜いた情報を本一冊という括りではなく、一度分解してテーマ別にまとめ直します。この作業はノートで手書きだと大変なので、Evernoteを使うなどパソコンを活用しましょう。

また、後で自分のスタンスが変わってやり直しが発生することもあるので、本別に書き抜いたまとめはそのまま取っておきましょう。

複数の本の内容をテーマ別にまとめていくと、まったく正反対の意見が混在しはじめるので、この時に自分で考えて、情報を取捨選択するなり、複数の選択肢を残しておくなりして、テーマ別にナレッジを形成していきます。新しく読んだ本があれば、その都度もしくは一定の周期で再構築します。

また、この作業はナレッジを形成するというだけでなく、本一冊の情報をまとめるだけでは得られない「二つとも正しい、しかしまったく正反対の意見のうち自分はどちらを選択するべきか」という取捨選択のロジックを鍛えることができます。

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